金色グライダー

あいまいな記憶と個人的な意見が多く含まれるライブレポブログ

THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE DOME and ARENA@横浜アリーナ 感想

【2020.11.7】
THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE DOME and ARENA@横浜アリーナ!行ってきた!
イエローモンキーの聖地・横浜アリーナでのライブ。
今日ロビンがMCでも語っていましたが、初のアリーナツアーFIX THE SICKSに始まり、113本の過酷な旅・パンチドランカーツアーのファイナル、そしてバンドが空中分解していく中で開催されたSPRING TOUR、そのすべてで訪れたこの横浜アリーナ
今までも折に触れ「横浜アリーナはイエローモンキーの聖地」と彼は言ってきたし、わたしもそういうもんだと思ってここに来るたび何か特別な気持ちになっていました。
でも、今日ほどその"聖地"という言葉を実感したことはない。
今日のイエローモンキーは、「この夜はおれたちのものだ」というパーフェクトなパフォーマンスで会場を完全にモノにしていた。
今日の彼らに怖いものはなかったし、向かうところ敵なし!と言わんばかりの勢いと自信があった。
まさに、「そして夜はすべてこの手の中」……。
THE YELLOW MONKEY横浜アリーナの愛憎入り混じった歴史と因縁をこれでもかと見せつけられたような、彼らの歩んできた厳しくも美しい道のりを追体験するような、時空の狭間でぎらぎらの夢をみた一夜でした。
踊り狂ってへろへろになって、何とか家にたどり着いて今これを書いています。
4年前のあの日から、叶わないと思ってた夢がどんどん実現されてるよ、本当にありがとう。
*
*
以下いつも通りネタバレ感想!
*
*
*
登場SEは「ロッキーのテーマ」。
もうこの時点で鳥肌モノでした。だってロッキーのテーマときたらあれしかないじゃん!今日のライブの構成がパンチドランカーツアーをなぞらえるものだとここでわかって泣きそうだったよ!
メンバーが入場し、もちろん1曲めはパンチドランカー!!
横浜アリーナで、しかもロッキーのテーマかーらーの!1曲めに聴くパンチドランカー……わたしは夢をみているのか?わたしがいるのは1999年か?とめまいがした。
東京ドームとは比べ物にならないくらいロビンの声の調子もよかったし、4人とも最初からエンジン全開で有無を言わさずパワーでねじ伏せてくる強引さがたまらない!
今回はセンター後列の中央寄りのお席だったんだけど、真正面から見るGOー!の照明が気持ちよすぎた……!
激しい音たちのうねりがロビンの叫びによってひとつにまとまっていき、その声と呼応して下から上へなめるように会場を照らす真っ白な光、思い出すだけで体が疼く。
そして今日のメンバーの衣装も最高だったの!
ロビンは紫のこれまたスリーピーススーツで中は黒いドットのおシャツ、エッマは金と銀のスパンコール?がシャツ上部とパンツ下部にあしらわれたスーツ、ヒーセはきらっきらのベスト(うさちゃんが書いてあったらしい……わしには見えなかった泣)、アニーは白と黒のラメラメジャケットとラメパンツでもうぎんぎらぎんぎんぎーーんな花柄ロックバンドを体現してた。
ロビンちゃんの前髪、今日は分けててそれももうめちゃくちゃかっこよくて……お顔と立ち姿見ただけでぶっ倒れそうでしたわい。
2曲はBURN。
何度でも言いますけど、イエローモンキーは真っ赤な照明に照らされてナンボのバンドですよ!
赤一色に染まったステージで踊るロビンが今日も美しくて、ずっとずっと見ていたかった。
テンポもわたしの大好きな速さだったし、ヒーセのベース音もいつもよりよく聴こえて心臓震えたし、パーフェクトでした。
そしてそのまま楽園へ!
SJT生まれGS育ちなので楽園はやっぱライブ序盤で聴くのがしっくりくる!(?)
エマ様がギターソロ終わりくるくると回りながら後ろに下がっていくの、どぎゅんと撃ち抜かれましたね……。
ロビンちゃん今日は猫を懐にしまってからしばらく手をそのままの位置に置いてらっしゃいました。
久々になあなあのナイフで時間削る仕草も。
そしてマイクスタンドを勢いよく放り投げるあの手つき!もう大好き!!
倒れたスタンドを足でひっかけて起こすのももちろん完璧にやってのけてました。
ここでのMCでは先日好評だった「声はいらない、身体でください!」を今日も言ってくれました(笑)
そして4曲め!TVのシンガー!
もうやばい、完全にパンドラツアーの再現しにきてる……と胸がいっぱいになりました。
コール&レスポンスできないのがもどかしかった!
皮肉な歌詞をねっとりと(誉め言葉)歌い上げるロビンの歌声、独特の心地よいリズムを刻むヒーセとアニー、作曲者エマ様のオラオラギタープレイ、音楽に乗って身体を揺らす極上の気持ちよさを味わえた。
パンドラツアー×TVのシンガーとくれば!次はもちろんゴージャスしかない!
TVのシンガーのラストの音から一拍置いてすぐゴージャスのイントロが鳴る繋ぎも完璧で、わたしたちの見たいもの全部見せてくれるそのサービス精神よ……(合掌)
すべての音がわたしを高揚させる麻薬のように身体中を駆け巡って、ありえないくらい興奮しました!
「差し足だ」のタメもわたしの好きな間でもう完璧。
この2曲一緒に聴けるのも久々だし、高まりまくってくらくらした……。
ここでもMC。
「拍手いっぱいして手痛くない?」と気遣いロビたん。
「そんなに気遣わなくていいからね?」の言い方が優しすぎて無事死にました(n回め)
6曲めは、オリジナルバージョンで聴けるの初では!?のO.K.!
エロエロロビンの本領発揮でしたね……。
ドラホリやメカラ28で聴いたアコースティックバージョンもよかったけど、オリジナルはやっぱり音圧とねちっこさがザ・イエローモンキー!
スプリンクラーのようにグルグル回って~♪」とくるくる回りながら歌うロビンがエロ可愛かった。笑
ピンクで怪し~い照明演出もぴったりハマってました。
O.K.のあと、「横アリはバンドが大きくなるにつれ、いつもそばにいてくれた」「横アリっぽいナンバーをたくさん用意してきた」「ここは大海原のようだといつも思ってる」「当時はよくロンドンでレコーディングしてて。ぼくたちの中でロンドンと横アリは密接に繋がっている。当時の淡くてせつない空気感を感じてもらえたら……」と始まったのはNAI……!
これもドラホリでアコースティックバージョンを聴いたきりだったので、この地でオリジナルバージョンを聴けて本当に嬉しかった。
今日全然泣かなかったんだけど、この曲ではやっぱり涙がこぼれました。
あなたたちさえいれば何もいらない、って思いながら聴いていた。
重いバンドサウンドで途中から音もすごく激しくなってくるのに、この曲の儚さ、幸せ、祈りがまったく壊されることなく、むしろせつなさがより伝わる構成になっているのがすごい。
ラストのアニーのシンバル一発が何かの終わりを告げる銃声のようで、ものすごくせつない、いい音でした。
続くのは聖なる海とサンシャイン。
NAIと同じく、アニーの緩急のつけ方めちゃくちゃよかったな~!
「あの事で頭がいっぱいな夜は」のブレイクがバチっとハマっていて気持ちよかった。
ロビンの声も掠れることなく伸びやかで、横浜アリーナ中をエモーショナルに響き渡っていました。
ここでのMCでは、「コロナ禍の声が出せないライブってすごく性的なものを刺激される」「拘束的なやつ……」とさすがロビン様な発言(笑)
横浜アリーナってエロいんですよ……」とのお言葉のあと、「吹雪をご覧ください」と始まったのは花吹雪。
横アリでやるからなのか、ロビンの色気がもう神々しいまでに放たれていて妖艶さが溢れ出てた……。
「抱き合っていたら希望も悩みも忘れる」でシャツの胸元をガバッと広げ、「だらしないくらい何度も何度もください」で腕をマイクにもたれかけて歌うの、すごく煽情的な美しさだった。
両手のひらを広げておでこのあたりに掲げるSJTでよくやってくれたポーズも、指先まで完璧にきれいで見とれました。
10曲めは!これをずーーーっと待ってましたHOTEL宇宙船ー!!
SJT生まれ(本日2回めの主張)だからこれはもう幸せの象徴なのよ!
ライブでみるこの曲は楽しい1000%!!かーぎ!宇宙ー!も叫びたくて仕方なかったから、代わりにいっぱい飛びました!
今日も可愛くマイクくるくる片足ぴょん♡してて、あのはしゃぎ方が愛おしくて、ロビンはとんでもないものを盗んでいきましたそれはわたしのハートです状態……。多分もう1000個くらい盗まれてるけど……。
イントロで「30分だけ~!」っておねだりしてくれたり、「裸でヘルメット~♪」でステージを泳いでたり、オンマイクで「おまえもやれよ~!笑」ってふざけてたり、アウトロでラインダンス風足上げしてたり、ヒーセやエマの近く行ってニコニコしてたり、ロビンのすべてが愛しくてずっと見ていたくて、心の底から「ずっとこれが続けばいいないいな」って思いました。
ヒーセとエマが上手下手それぞれでぎらぎら見せ場な「ほしぶどーう!」パートも二人とも超絶かっこよくて、【急募】270°見られる視界って感じだった(笑)
勢いそのままに11曲め!SHOCK HEARTS!
声出せないのが本当につらい曲……(笑)
全身でぱらららしたし、OH YEAHでめちゃくちゃ飛んだ!
ロビンちゃん「羽ゆらして~」で背中丸めて手をひらひら~ってさせて羽生やしてたの可愛かった~。
今日もXジャンプしてたから、もちろん一緒にエーックス!(笑)
途中下手花道の柵にまたがって歌ってたのも可愛かった~!
「溜まった有耶無耶と胸のモヤモヤを"いつか!"晴らそう "絶対!"晴らそうぜ!」って歌ってくれてウルっとしたよ~。
ライブで触発やるときラストのぱらららパート延長してくれるの大好きなんだけど、今日はそこで「いつか抱きしめ合おう!」って叫んでくれて本当に嬉しかった。
コロナのことなんか忘れちゃうくらい楽しいライブだったけど、ロビンが「いつか」の未来を明るく約束してくれることで、遠くない将来にそれが叶う気がするよ。
ぱらららの振りのところで「当たらないようにー!距離を取ってー!」とご指導もいただきました(笑)
そして。12曲めは、今日ここで聴けるって信じてた……天国旅行。
真っ赤なライトに照らされて一人ギターをかき鳴らすロビン。目を閉じて、どこか気だるげで、でも緊張感のある立ち姿と、混沌として激しい音色。
やがて印象的な一音で止まり、そのエコーが会場とわたしの身体を刺すように響き渡るあの瞬間、静かに血が燃えるのを感じる!
ロビンのスリー、フォー!のカウントもはっきり聴こえた。
ずっと祈るように聴いていた。
途中ロビンが叫ぶところ、マイクは通していなかったけど、絶叫しているのがみえた。
ラスト、エマのギターは本当に激しく泣いていたし、ヒーセのベースは心臓に直接響くように唸り、アニーのドラムはパワフルかつ暴力的なまでの生と性の死のイエローモンキーらしいグルーヴを作っていて、一音も無駄な音がなくて、息が止まるような美しい旋律だった。
ライブで聴ける喜びを、生きる喜びを感じながら、ただ音に身を任せて身体が溶けてゆく、至高の天国旅行でした。
鶴ちゃんとエマの静かな掛け合いで天国旅行が終わって一転、「みなさんの心にミラーボールを!」と始まったのはMY WINDING ROAD!!
もーーーマイワイめちゃくちゃ聴きたかったし、根拠もなしに今日聴ける気がしてた!
ミラーボールこそなかったものの横浜アリーナが一気にディスコに様変わりして、これはもうブチ上がるしかない!
久々のエマボルタ、かっこよすぎてしびれた……!
ぴかぴか光るLEDライトを仕込んだフライングV で超絶技巧を魅せるオラオラエマ様、声にならない悲鳴が出ました……。
「セクシー……」と腰を低く落として囁くロビン、その声に合わせてうっとり妖艶なお顔でビームを出すエマ様、ああ~~目が足りない!
今日はもう耐えきれずエッマを双眼鏡で覗いてしまい無事ビーム被弾。笑
まんまとハート撃ち抜かれました……。
ちなみに「今夜はちゃんと言うよ お前が欲しいんだ」でふつうに照れたわし(笑)
頭空っぽにして踊り狂って、このセクシーディスコチューンを楽しみ尽くした!
そしてテンション最高潮のまま14曲め、LOVE LOVE SHOW!
上手花道で「知らない~マスクを~取ろう♪あ、取っちゃダメー!」とおふざけロビちゃん(笑)
「わたしは~あなたの~ジョーカー♪」と替え歌も。なんでジョーカーなのかわかんなかったけど。笑
下手花道で高速投げちゅしたり、終始ロビンがご機嫌でわたしも幸せでした……笑
ラストロビンのフェイクの音階に合わせてエマちゃんがギター弾いて、上手にいるロビンが下手のエマのほうみてニコニコ笑ってて、エマもそれみて笑ってたのすっごい良かったな~。
ラブショーが最高の盛り上がりで終わり、聴こえてきたのは電子的なあのイントロ……!甘い経験!!
わたしがこの曲のイントロを聴いてどんなに嬉しかったことか。
横アリで甘い経験を踊るの、後追いファンのわたしにとってどれだけ夢だったことか……!!!泣
思い出しただけで泣きそうなくらい本当に本当に本当に嬉しかった。嬉しかった。めっちゃ嬉しかった。
どうしようもない後悔とか、わたしには何もできなかったのに募る恨みとか、夢中で飛び跳ねながらすべてがどうでもいいことになっていくのを感じた。
「しくまれたSMもいいね」でムチをびしばしするロビンとか、間奏でけんけんぱするエマとか、下手をオラオラ攻めるヒーセとか、どっしり構えてしかし軽快なリズムを刻むアニーとか、すべてを、この横浜アリーナで見たかった!見たかったの!!
そして何よりあの変な踊りを一緒に踊りたかった……!ずっとずっと、横アリで一緒に踊りたかったの!
「今日は席が広いから踊りやすいぞ!隣の人に当たらないように!」「右から踊る?左から踊る?おれいつも左からだ!じゃあ左からにしよう!」とロビンが可愛かったけど、わたしは身体が疼いて待ちきれなかった!
去年のツアーではロビンが踊るのをみたくて双眼鏡を構えたりしてたけど、今日はただ腕を振って、足を振って、頭を振って踊った。
楽しかった。嬉しかった。幸せだった。
わたしにもパンドラの箱を開けるチャンスをくれたこと、どんなに感謝しても足りない。
大袈裟じゃなく、一生の思い出になりました。最高の甘い経験を本当にありがとう。
ここまで3曲踊り通して汗まみれになった身体は、鶴ちゃんのキーボードから始まるバラ色の日々で少しクールダウン。
ロビンが「カラオケやアプリで事前に収録した音声を流してるんですが、わざわざそれをやってくれた気持ちが嬉しい。周りからイエローモンキーのファンは最高だって評判です!いいファンばかりで、先生自慢です!」とめちゃくちゃ嬉しいお言葉や、「ライブをやることに批判もあると思います。でも生でロックを鳴らすことは自分たちには重要なことです。エンタメの火を消してはいけないと思ってます。40周年や50周年では、みんなと大きな声で叫び合いたいです!」と熱いメッセージをくれて泣きそうだった。
そろそろ大御所とも呼ばれる年代になってきてエンタメ業界を背負ってる責任感もありつつ、何よりライブという場を愛してくれているんだなって相思相愛なのが嬉しかったし、10年後や20年後の未来の約束をくれることに、何物にも代えられない喜びを覚えました。
今日も収録された音声が流れ、声を出さずに腕とタオルを広げるオーディエンスを見ながら、とろけそうな笑顔で「いい声~」と誉めてくれた。
そして「ビューリフォー!」と叫んで始まったバラ色の日々、ステージバックのスクリーンに大写しになったロビンの笑顔がすっごく優しくて、胸がぎゅっとなりました。
「サンキュー生涯愛してまーす!」と、永遠をくれたのも本当に嬉しかった。
アウトロでマイクスタンドからマイクをもぎ取り、叫ぶのはもちろん「悲しき!ASIAN!BOY!」
スクリーンにちかちかと降りてくるTHE YELLOW MONKEYの文字、見るたび新鮮に興奮する!
わたしたちは歌えないのに、「桜色の唇に 触れたいのに唇に」を歌わずいつも通りでいてくれるのが熱い。
今日はステージ全体を中央から見られる席だったから、上手から下手にダッシュするロビンしっかり目に焼き付けられて満足!
下手で匍匐前進し、「ほら後ろで神様が」あたりまで寝転がったまま歌う姿がきれいだった。
アウトロでステージセンターに躍り出るヒーセとエマがぎらっぎらかっこよくて、久しぶりにロビンが二人を後ろからぎゅーして、アニーもスティック高く掲げて同じ画角に収まってて、THE YELLOW MONKEYというバンドの尊さを思いました。
最高の本編が終わり、一旦メンバーはステージ袖へ。
アンコールで再入場したメンバーが奏でだしたのは久しぶりの!見てないようで見てる!
SJT以来だ~~!
これももちろん踊りまくり!汗かいて声出すのが楽しい曲!(今日は声出せなかったけど)
鶴ちゃんにちょっかいかけまくってるエッマたんめちゃくちゃ可愛かったし、アウトロのとき下手でリズムに合わせながらギターのネックふりふりしてたのかっこよすぎて目が離せませんでした……。
アンコール2曲めは天道虫!
ここにきてセカンドシーズンの曲初出しでした。
再集結後の曲もどれも本当に大好きなんだけど、今日のライブで過去曲の強度の高さが改めて証明されたね……!
ほぼほぼ20年前の曲ばかりのセットリストで今のオーディエンスを沸かすパフォーマンスも、そしてそこに放り込まれて違和感のない天道虫くんもすごい!
イントロからロビンが両手広げてくるくる回ったり、ステージを踊りながらちょこまかしたりとテンションマックス!
ワオ!で今日も元気に特効が爆発してました。笑
続けて3曲め、パール。
イントロからロビンが「負けんなよーーーー!!」って全力で叫んでくれて、真っ青な会場に青いライトが映えて、歌声があまりにも伸びやかだった。
ベースとドラムの音が身体中にぐわんぐわんぶつかってきて、きらきらしたギターの音が自由に走っていて、凄まじい音圧と迫力だった。
ロビンのジャンプも、ハイキックも、魂を込めて歌う必死の顔も、すべてが眩しかった。
「不自由と叫んでる自由がここにある」で力強くステージを指さして、すごくいい顔してた。
「コロナに負けんなよー!!」と真っすぐで熱いメッセージを乗せた今日のパールは、わたしがライブで聴いた中ではベストアクトだったのではないかと思うくらい素晴らしい演奏でした。
パールが終わり、メンバー紹介!アニーには「イエローモンキーのエンジン!」、鶴ちゃんには「黙々と演奏して黙々とご飯を食べてます!」笑、エマには「吉井和哉の永遠の恋人!」、ヒーセには「俺の兄貴!」と愛溢れる紹介。
ヒーセがロビン紹介したんだけど、「吉井和哉!この男がイエローモンキーをつくったことで日本の……。……あとは自分で考えてください」とまさかの客席丸投げスタイルでメンバー大爆笑(笑)久しぶりにエマティッシュの出番もあって嬉しかった(笑)
そんな和やかメンバー紹介のあと、「パンチドランカーツアーの最後にやった曲。ぼくたちの勲章のような曲です」と始まった最後の曲はやはりこれしかないでしょう、SO YOUNG。
最初から最後まで、パンドラツアーをなぞったセットリスト。1曲めがパンチドランカーだった時点で最後はこの曲で締めるとわかっていた。
過酷な青春真っ只中で生まれたこの曲を、20年後の彼らが、新たな青春を歩みだした彼らがこの横浜アリーナでロックを奏でている。
まぼろしじゃないイエローモンキーがここにいて、1999年3月10日にわたしもいるような錯覚を覚えて、でも2020年11月7日にもたしかにイエローモンキーはここにいる、あの日僕らが信じたもの、それはまぼろしじゃない、ない、ない……。
「ひたすら泳いでたどり着けばまた何か覚えるだろう」、この会場を大海原にたとえたロビンの言葉を思い出して、4人それぞれがここから旅立ってひたすら泳いできた19年という時間と、またここに戻ってきてくれたこと、この上なく尊くて、いろんな感情がわたしの胸を駆け巡っていました。
憑き物が落ちたように微笑み合うメンバーが優しく演奏を終わらせて、あっという間に2時間半のライブは終わってしまった。
横浜アリーナという会場がタイムマシンのように、イエローモンキーとわたしたちをいろんな時空に連れて行ってくれた、夢と魔法の一夜でした。
*
*
*
*
行ったことのないパンチドランカーツアーを「思い出す」ようなライブだった。
わたしにもあのツアーの手触りを体験させてくれたような、過去だけど過去じゃなかったー!みたいな、ワガママ後追いファンなわたしの夢をまたひとつ思わぬ形で叶えてもらいました。
過去のライブにはどうやっても行けない。
イエローモンキーが再集結して、それだけでも一生感謝すべきなのに、行けなかった過去のライブを羨む気持ちも確かにあった。
でも今日のライブでわたしを1999年3月10日に連れて行ってくれて、やってみたかったこと、聴きたかった曲、113本の末見つけたもの、そして未来のイエローモンキー、すべて見せてもらって、二度と取り戻すことはかなわないと思っていたものをこの手に触れさせてくれて、ずっと抱えていた痛みみたいなものが癒されたように感じました。
わたしがかっこいいと心から信じたものがまぼろしじゃないと確かめさせてくれてありがとう。
THE YELLOW MONKEY、あなたたちは世界で一番金ぴかな花柄のロックンロールバンドだよ!
溢れ出すこの愛を君に見せたい。